04/09 「神無月の唄」さまから貰って来ました！

3万ヒットを記念してupされてたのをもらってきちゃいました。

いやぁ～～～。
良いですよ。雨丸の黒さが！

霧堵も黒雨も彩雨も大好きですので。
ホントに楽しかったです。

みなさんも見て下さい！

「神無月の唄」さまから残酷なる咎花ですｖｖｖ

内容

彩雨＋王
黒雨丸の記憶アリでの、縁によるＷＳ襲撃です。
王太班長が好き！！雨丸のパートナーは絶対王太班長という方は回れ右でお願いします。
王太班長好きの方は、お読みにならないほうがよろしいかと思います。

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残酷なる咎花


目の前で倒れこむＷＳ職員を眺めながら薄っすらと笑みを浮かべる雨丸の目は、いつもの温かさはなく氷の様に冷め切っていた。
手に付いた血を舐めとり、そのまま薙ぎ払う。

どうしようかな？
もっと、遊んでから彩の後を追いかけた方がいいかな。
いまだ、縁の襲撃に逃げ惑うＷＳの職員達を眺めながら次に何をするか考える。
そうしているうちに、聞きなれた足音がこちらへ向かってきているのがわかった。
この足音は、王太班長。
どうせなら、王太班長と遊んでから彩花と合流しようかな。
「お～い、雨丸大丈夫か？」
大きく手を振りながら、こちらに駆け寄ってくると雨丸の手を取り怪我をしていないかと確認をするように全身をチェックされた。
大猫被り雨丸の状態で、他人に触られるのならいいが素である今の状態で他人にベタベタと触られるのは気持ちが悪い。
正直、この手を叩き落してやりたいが楽しみのためにもガマンが必要なのだが、やはり嫌なものは嫌だ。
「よし、怪我は無いようだな。」
嬉しそうに雨丸を見上げる王太に、やっと離れたかと安堵のため息が出た。
まったく、なんで王太班長はこうもベタベタと触りまくるんだよ。
いつもいつも、セクハラまがいのタッチをするは何かと抱きついてくるは堪ったものじゃない。
あ～ほんと、彩以外に触られるのってキモイ。
「俺は、大丈夫ですから。それよりも、この人たちの方の救護を。」
さりげなく、再び触れてこようとする王太の手を避け話題を変える。
棘を含みながらも、さも、心配だと言うように悲しげな目をして床に転がるＷＳ職員達を見つめ懐に隠し持っていたナイフを取り出す。
床に転がる、奴らを確認する王太の無防備にさらされる首筋へと雨丸の視線は自然に向かう。
手入れの行き届いた、曇りのない刃の輝きにこれで切り裂いたらさぞ綺麗な赤が舞い散るのだろう。
うっとりそんな事を思い、迷うことなくその刃を雨丸へ背を向ける王太へと振り下ろす。
あと少しで、頚動脈を切り裂き鮮血が当たり一面を赤く染め上げることが出来たのだが寸前でかわされてしまう。
残念、やっぱり栄児なだけあって殺気には無条件で体が反応するみたいだね。
でも、こうじゃなきゃ楽しめない。
せっかくの余興なんだから、楽しまないと損だよね。
「どうしたんですか？王太班長、そんなに驚いた顔して。」
何が起こったか、理解できずに殺気の向けられた首筋に手を当て庇う王太の姿は雨丸にとって滑稽でしかなかった。
「雨丸お前！？」
「そんなに、驚かないでくださいよ。ただの余興なんですから、それにちゃんと避けられたでしょ。」
薄っすらと冷酷な微笑が口元を彩り、王太の知る雨丸とはまったく違う人物がそこに立っていた。
まぁ、アレで避けられなかったらそれまでだったって事だけど。


彩と蜜歌は、どこまでステージを進めたかな。
最終ステージには、僕も混ぜてもらいたいんだけどな。
真っ赤に染まった床に倒れこむＷＳ総監の姿を想像するだけで、嬉しさのあまり身震いがする。
自分達を生み出したＷＳの最高責任者、そいつを壊す事は完全なるＷＳに対する挑戦状だ。


窓の外には、ＷＳ特殊部の交通課と刑事課が氷魚の作り上げた人形達から一般職員を非難させている姿が見えた。
まだ、避難中だから特務課は出てこないか。
味方に、死傷者出すほど特務課もバカじゃないだろうし。
まぁ、僕達からすればどっちでもいいけどね。どうせ、死ぬのはＷＳの奴らなんだから。
ここで、すこし遊んでいれば最終ステージには余裕で間に合うかな。
静かに、外へと向けられていた視線を王太へと戻し楽しそうに微笑んだ。
「だから班長、僕と遊びましょ。」
そう言うと、雨丸の姿は王太の視線から消え次の瞬間には、王太の背後に立っていた。
「油断大敵、ダメじゃないですか班長。敵から、視線を逸らしたら次は命がありませんよ」
耳元に囁きかけるように、甘くそして毒を含んだ言葉を王太へと贈る。
囁きとともに、王太の耳朶に痛みが走り。
思わず、耳に手を当てれば血が媚リ付きそこに在ったはずのものが消えていた。
「氷魚の真似で嫌だたんですよ。でも、王太班長これぐらいしないと本気になってくれないでしょ。」
雨丸は、嫌そうについ先ほどまで王太の両耳を飾っていた物を赤く濡れた舌先に乗せ見せ付けるかのように白く磨かれた床へと吐き捨てた。
小さく音立て、血に濡れた二つのピアスが転がる。
床に転がるピアスは、先日雨丸とお揃いで購入したものだった。
「雨丸おまえ、いったい何がしたいんだ。」
ピアスから雨丸へと視線を戻した王太の眼差しの先には、無邪気な笑顔を浮かべる雨丸が静かに立っていた。
「だから、さっきから言ってるじゃないですか。僕と遊びましょうって。」
ほら、そんな風に腑抜けていると死にますよ。
無邪気な笑みで、雨丸は飛針を王太へと投げつける。

長細い針のようなものがコンクリートで出来ているはずの壁に突き刺さっていた。
「なんだあれは！？」
いつもの余裕は何処かへと吹き飛び、雨丸が握るものへと視線がとまる。
「いいでしょこれ、飛針って言うんですけど。暗殺なんかに結構役立つんですよ。特殊な金属だから、金属探知機にも引っ掛かりませんし、どんなものでも貫きますよ。もちろん、成分及び製造過程は企業秘密です。」
ふふと楽しそうに微笑む雨丸の目はまったく笑っておらず、ゾッとするような冷たさをしていた。
いつもの、のほほんとした雨丸からは想像する事の出来ない残酷でいて無邪気な笑いに、王太の背筋を冷たいものが流れ落ちる。
「お前は、本当に雨丸か？」
「悲しいな、王太班長パートナーの顔を忘れてしまったんですか。」




さぁ、遊びましょう
命を賭けた遊戯で
僕のために、踊ってください


ＥＮＩＳＨＩという咎花を彩る紅を色濃くする為に・・・・・・・・・・・・

半身へ捧げる、誓いの紅を見せて


end