05/26 キリリクで貰っちゃいました♪

花朝月夕の冬木　夏葵さまにいただきました。

4000HITの際にリクエストさせていただきました『彩雨がおじい様に引き取られるまで。または、引き取られてすぐでお願いします』とお願いしまして、書いていただきました。

次は、引き取られてから･･･
ほんのちょっと彩花がおじい様に心を開いています。

雨丸は、彩花とずっと一緒に居させてくれてるおじい様にかなり懐いちゃってます。

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僕とめぇが白井 晴十郎宅で暮らすようになって１週間が過ぎた｡








正直オジイサマが鬱陶しい｡



「彩花っ､雨丸っ!今帰ったぞ～!!!」
「･･･お帰りなさい｡オジイサマ･･･」
「お帰りなさい!お祖父様」
「･･･っ!可愛いっ!可愛いぞ～!二人ともっ!マイキティズ～WW」
と言って抱きついてくる｡暑苦しい｡


オジイサマ（そう呼ばないと延々と嘘泣きを始めて更に鬱陶しいのでそう呼んでいる｡）は毎日仕事が終わると何かしらのお土産を持って帰ってくる｡

お菓子､本､洋服､･･･

ある時にはどうみても男が着けるには不似合いな可愛らしいアクセサリーを買ってきた事もある｡めぇにはブルーの雫形の､僕には赤い花の高価そうな宝石のついたお揃いのブレスレットだった｡僕は嫌がったがめぇは気に入ったらしく始終着けるようになったので僕も次第に着けるようになった｡（だってお揃いだったし）



しかし何故めぇへのお土産に巨大なピンクのクマのぬいぐるみが含まれているんだろう･･･｡（そしてそれを抱き締めて眠るめぇはとんでもなく可愛らしかった｡が､僕と一緒に寝てくれなくったのでめぇが居ない間に火刑にした｡）


夕食の時間がやってきた｡皆で一緒に食べるのが家庭内ルールとか言うので今日も西野さんを交えて４人で夕食となった｡
オジイサマの部下の西野さんが作ってくれる料理はお世辞抜きで美味しいのでめぇも僕も大好きだ｡
夕食が終わり西野さんが片付けを､めぇがその手伝いにいきダイニングルームに僕とオジイサマだけになった｡

「彩花は頭が良いな｡何か勉強したいことはあるか?あるなら家庭教師をつけさせるが･･･｡」

「別に｡」

勉強したいことの本は既にオジイサマ宅の書斎に山ほどあったし､めぇと２人で過ごす時間を他人に邪魔されたくなかったので断った｡


「そうか･･･｡なぁ彩花｡まだ私と仲良くしてくれる気はないのかな？」
「ありません」

正直この人のことは博士ぐらいにしか考えられない｡


───いつでも僕とめぇを引き離せる上位者､としか


「僕はめぇと一緒に居たい｡その為に仕方ないからここにいるだけです」

僕がそう言うと白井 晴十郎は寂しそうに目を伏せて「そうか」とだけ言った｡









「･･･言い過ぎたかな･････」

「ふへ?彩花何か言った?」
夜､ベッド（勿論ダブルでめぇと一緒の）に入って眠りかけに呟いた声をめぇは聞き取れなかったようだ｡

「なんでもないよ｡明日は何して遊ぶの?」

「家の中を探検しに行く～｡ここ迷路みたいだし仕掛けがたくさん有ってアトラクションみたい!彩花も一緒に行く～?」

「僕は読み掛けの本を最後まで読みたいから､ごめんね」

「そっか､

ねぇねぇっ!彩花とお祖父様って仲良しなんだね?」


「え!?そんなこと･･･ないよ･･･」
むしろ嫌っている､嫌われようとしていると言った方が正しいか｡

「だって彩花､お祖父様と話してるとき表情が今までと違うんだよ?」

「･･･そう､かな」
そう言えば今までこんな風に何でもかんでも本音をぶつけられる人が居ただろうか｡
あの施設にいた頃誰にも本音を言えなかった｡めぇには僕が言葉を使わなくても気持ちが伝わったから本音を言う必要もなかった｡
と言うことは自分で思っている以上にオジイサマのことを気に入ってるのかもしれないと思いながら眠りについた｡


次の朝いつもはめぇよりも早起きなのに眠る前に考え始めたことが気になって浅くしか眠れずめぇより寝坊した｡


「ん･･･?めぇ?」

僕が起きたのは午前９時を少し過ぎた頃だった｡めぇは起きるのは遅いが流石に今日は僕より早かったようだ｡ベットの隣にはめぇはいなかった｡

昨日探検すると言っていたしね｡

楽しみだと言っていためぇの笑顔を思いだしかわいかったと無意識のうちに笑っていた｡


午前中･･･といっても遅い朝御飯を食べたあとの２時間と少しで読み掛けだった本を読み終えた｡


「めぇ･･･遅いな･･･」



西野さんの用意してくれた昼食を温めてめぇの帰りを待つがいつもは正午になると呼ばなくてもダイニングに来るめぇが来ない｡
外に出ていった様子はないし恐らく探検に行った先で何かがあったのだろう｡
屋敷中を探してみたが沢山の部屋がある上一つ一つが広く隠し部屋まであるとなると全てを探すことは難しかった｡



ダイニングに戻り待ったが２時になっても帰ってこない｡


「どうしよう･･･｡めぇ･･･」

なにかあったに違いない｡そう思い再び探しに出掛けようとしたとき･･･





「ただいま～今帰ったぞ～!愛しのマイキティズ～」
「ウゼェ!!!･･･あ違った｡オジイサマ大変なんです!めぇが居ないんです!!!」
「（Σウゼェ･･･!?∥）･･･って雨丸が!?まさかあまりの可愛らしさに変態に拐われちゃったりしたとか!?それともこの世で一番可愛いで賞とか受賞しちゃっていきなりハワイ旅行で拉致られた先で変態に気に入られたとかか!!?」
「おい､そこの孫バカ｡もっと真面目に考えろや､時間が勿体ねぇだろうが･･･すみません｡つい本音が」


「･･･｡あぁ､で､雨丸は屋敷から出ては居ないんだろう？」
「えぇ､靴がありましたし･･･」
「なら･･･多分彼処だろう｡」
「彼処･･･?」


深刻そうな顔でオジイサマは僕の言葉を無視して自室の方へ向かう｡

一人残された僕はとりあえず着いていった｡

初めて入ったオジイサマの部屋は極普通の部屋だった｡僕たちの部屋とそれほど変わらない｡強いて言うなら知らない女性の写真がある｡どことなくめぇに似た優しげな女性｡


「これお母様ですか･･･?」
「!　あ､･･･あぁ､彩花か･･･｡」

真剣にコンピュータをしていたため僕が部屋に入ったことにも気が付いていなかったらしい｡仮にも大栄児であった人が気が付かないなんてそこまでめぇのことを心配していることが分かりなんとなく連帯感が沸いた｡
「･･･それは私の娘だ」
「そうですか」

お祖父様の悲しそうな目からもうこの世に彼女は居ないんだな､と言うことがわかる｡

「ところで雨丸の居場所がわかったぞ｡」
「!!本当ですか!!」


コンピュータにはこの屋敷の見取り図とおぼしき図面と２つの点滅する赤と青の点があった｡

「この位置に雨丸はいる｡」
と指差したのは２つある点のうち青い点｡

赤い点は恐らく自分だ｡しかしそう考えると不思議なことが一つ｡

「あの･･･?この赤い点は僕ですよね?」
「そうだが?」
「ならなんでこの点殆んど重なってる位置にあるんですか?」
「･･･あ～､隠し地下室に居るみたいだな?」

この糞ジジ･･･お祖父様がっ!!

「なんで秘密地下室なんか作りやがったんですか･･ちっ､まぁ（今は）それは良いんで早くめぇを助けに行きましょう!!!!」
「あ､あぁ｡」

なんとなくお祖父様の顔色が悪いような気もした･･･僕のせいか?（正解）


セオリーどおりに隠し階段が本棚の裏側にありそれを降りていくと開けた部屋があった｡

「めぇ!!!」
その部屋の中にはデカイクマやウサギやライオンやらの縫いぐるみやめぇの好みそうなおもちゃが山程ありめぇはその縫いぐるみの一体に抱きついて眠っていた｡

彩花&晴十郎（（やっぱり可愛いなぁ～））

数分後やっと現状を思い出した僕はめぇを起こした｡目を覚ましためぇは焦点の定まらない目で暫く景色をみていたが暫くすると漸く今の状況がわかったのか

「あ･･･あや?」
「うん･･･｡どうしてこんなところにいるの」
「ん～､探検してたら壁がぐるーって回ってごろごろーってなって気が付いたらここにいてクマがいて可愛かったから抱きついてたら眠くなったから寝てた」
「･･･そう｡」
今一つ分からないが仕掛けに引っ掛かったという事なのだろう｡
「でもめぇなら一人でここから脱出できたでしょ？」
「うん､でも待ってたら彩花とお祖父様が迎えに来てくれそうな気がして､だったらそっちのが嬉しいから待ってることにしたの」

無邪気な笑み付きで答えるめぇに凄く心配した自分が少し馬鹿馬鹿しく思えた瞬間でした･･･｡





「お祖父様､」
「ん!?な､なんだい彩花（い､今までオジイサマだったのに!?）」
「昨日はすみませんでした｡つい思ったこと言っちゃって｡」
「あ､あぁ｡（思ってるんだ･･･）」
「でも､めぇ､探してくれてあ､あり･･･がと･･･お祖父様」
「･････････彩花っ」

なんか泣き出しそうになっているお祖父様は置いて元来た道から上に戻った｡




めぇ､お腹空いたでしょ？
あ､大丈夫だったよ？あの部屋お菓子とかも置いてたから｡

あの部屋って･･･何?

さぁ？




※※※※

まぁ､分かったと思う（･･･分かったよね？）んですが彩花と雨丸のブレスレット型は発信器も兼ねています｡


あと屋敷にある罠は体重30キロ以下と以上で向かうところが違います｡雨丸が行ったのは雨丸の為に雨丸の好みの物を集めた所謂ＶＩＰ待遇な部屋｡もしも罠にかかったらここへ直行です｡


隣に彩花の部屋もありますが交通課に２人が行った後､お祖父様は彩花の写真を壁一杯に張り付けたストーカーみたいな部屋にしてしまっています｡雨丸はおおっぴらにしてもバレないので雨丸の部屋はそのまま･･･｡
普通に２人以外が罠に引っ掛かると下水に流されます（酷）





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