04/04 誰宛にしたら･･････？？？

実は、狛さまから連絡をいただく前から書いてたので、狛さま宛てにするのもふさわしくないような気がしたのですが、1000HITにupしてしまうと･･･。

狛さまの要望を満たす話は、これと被りそうな気がしてしまって。
いや、被らないように霧堵が頑張れば良いんだけど。

彩雨inWS特務課です。

返品可ですので、一度目を通していただければと思います。

感想受け付けます☆
でわでわ。

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「僕たちの仕事、取られちゃったね」

薄い黄色をベースに、白のフリルをふんだんにあしらったドレスを纏い、褐色の髪を背に流した子供が声を落とす。

話しかけられたのは、漆黒の髪を腰まで伸ばし、紅い着物を着た日本人形ののような子供。

「そうですね。まあ、仕方が無いと言える状況ですよ。彼らが居ては、私達は動けませんから」

「でも･･･、つまんなかった」

頬を膨らませて、小さく声を落とす。


「せっかく、遊べるはずだったのに」

「今回は仕方が無かったのでしょう。次がありますから。ねっ･･･そんなに拗ねないで下さい」


周りに声が聞き取られないように注意しながら、話しているのは。

共に、連続殺人で指名手配されていた犯人に。

人質にされていた子供達だった。










「ケガは無かったかよ」

班長と呼ばれた。
青い瞳の少年が、子供達に話しかける。

「ケガなんかしないもん」
「怪我などありえませんよ」

頬を膨らませて、子供特有の高い声で、拗ねた様に答える子供。
感情をうかがわせない平坦な声で、淡々と答える子供。

殺人犯に人質に取られていたというのに。

なぜこんなにも。
子供達は落ち着いているのだろうか･･･。



「だいたいさ」
「あなた方が必要なかったのですよ」

さらり、と当たり前のことのように子供達から言われた内容に、交通課のメンバーが反応する。

「なんですってっ！」

「夏っ！！」
「子供のいうことだぞ。真に受けてどうする」

メンバーにきつく名を呼ばれ。
進言されることで。

「だって、班長･･･」と答えつつも、それ以上何かを言うことは無かった。

「お前らはとりあえず、辺りの警護に回ってくれ。後は、俺がやっとくし」

「「「わかりました」」」

とりあえず、交通課のメンバーを散らせると、子供達に相対する存在は、班長と呼ばれた少年のみになった。










「わりいな。とりあえず、名前を教えてくれるか？」

「やだ」

「あのな―――。一応、市民の義務なんだから、さ。･･････答えてくれよ」

「必要ありませんよ」

「そういうわけにはいかねぇんだよ」

「それですみますよ」

黒髪の子供が、右手を指す。

「もう、迎えが着てますから」

WSの黒の制服を着た数名が、駆けてきている姿が目に入る。



「では、私達はこれで」



だが。

子供が迎えと呼んだ存在は。

WSの存在の中でも、影に当たるだろう存在。


あれは。

過去に一度だけ。
見た。

あの見慣れぬ黒は。

特務課の･･････


「ちょっとまてよ･･･」

問いかけの言葉は、黒髪の子供によって遮られる。


「どうせまた会いますよ、小枝王太。WS特殊部交通課機動班班長」


「行きましょうか」と言う声が聞こえたかと思うと、子供達の姿は。

･･････消えて、なくなってしまった。


始めから。
存在していなかったかのように。

迎だと呼んだ。

特務課の姿と共に。


後には、呆然とした、王太の姿が残ったのみ。










「WS特殊部交通課機動班班長、ね。･･････まさか、同じような存在とは思っていませんでしたが」

「あや？？」

黒髪の子供の呟きに、褐色の髪の子供が問う。

不思議そうな、顔をして。
覗き込む姿は。

どこにでも居る子供そのものなのに。

「めぇ。次の仕事のようですよ」

「連絡はいった？」

「ええ」

この子供達は。

ありえない速度で動き。
一瞬にして、多大な判断ができる。

WSの影を担う。

特務課の･･････





「では、･･････この仮装から着替えて、行きましょうか」

「うん。これ動きにくい」

「犯人の目を欺くためとは言われますが。完全に遊びでしょう、これでは。･･････まったく、誰が決めたんでしょうね。私達が任務に付く際には変装するだなんて･･･」

黒髪の子供が、褐色の髪を軽く引っ張ると、それは容易に取れ。

短い亜麻色の髪が現れる。

「次は、どこ？？」

「ラグナロクだそうですよ」

「なにそれ？？」

「簡単に言うと、暗殺集団のようですね。数百人規模ですので、『私達二人で殲滅するように』と指示が来ています」

「ふ～ん」

「まあ、暗器使いが多い良いみたいですから。それなりに楽しめるかと思いますよ」

「そっか」










『ですが。


皮肉ですかね。

世界など知りもしない。

闇に雁字搦めに縛られた私達に。



“Ragnarök（世界の終末の日）”を壊してくるように、だなんて･･････』



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