04/07 キリリクで貰っちゃいました♪

七陽の珀華さまにいただきました。

400HITの際にリクエストさせていただきました『幼年期の彩雨。もしくは、二人とも浚われた、彩雨in縁で』お願いしまして、幼年期の彩雨を書いてくださいました。

すっごく可愛い二人が居ます。

もう、互いが、互いを大事に、すっごく好いてて。
霧堵には書けない、甘い小説ですｖｖ

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永遠の誓い――…


「めぇに誓います。いつまでもめぇの手を放さず、一緒にいる事を」

「オレも誓います。彩花といつまでも同じミチを行く事を」


最近、オレと彩花はリアルママゴトにはまっている。特に結婚式ごっこが今の流行りだ。

ずっと一緒にいたいと願うオレ達は、その深い意味を知らなかった。


ただ、一緒にいるためにする、


神に誓う儀式なのだと思っていた。



そして、その本当の意味を知ったのは何日か先の事だった。


―――――――――…

「彩花。貴方はオレを愛し、オレとこのさき一生一緒にいる事を誓いますか？」


今オレがやっているのは神父役。


「…」


神の代わりに二人に問い、誓いを聞いてその誓いの承認となる人の事だ。


「彩花？」


けれどいっこうに返事が返ってこない。


いつもなら、とびきりの笑顔と一緒に「誓います」と言う言葉が返ってくる。


どうしたものかと顔を覗けば、何かを悩んでいる顔をしている。


こういう顔付きをしている時の彩花は何を聞いても答えてくれない。


でも、それが分かっていてもやはり気になって聞いてしまうんだ。


「彩花！オレに何を隠してるの？」


目が合う。


髪の色を覗けば総て同じだから、自分を見ているみたいな、そんな変な錯覚に陥る。


自分の事じゃないのに、次にどんな行動をとるか分かるんだ。


ぎこちない笑顔を作って、話題を変えてくるはずだ。


「あっ…そう言えばめぇに知らせたい事があったんだ」


ほら。無理してる顔。

悩んでる事なんて全部にオレに吐いちゃえよ。


そんな言葉が出そうになって、それを呑み込む。


だってオレから言ったらどうって事なくても、彩花からすれば本当に必死に一人で考えているんだから。


言ってくれない事に少し寂しいと思うけど、彩花のその一面を見ると可愛いとも思ってしまう。


「何？良いこと？」


だから、彩花が言ってくれるまでその変えてきた話題に付き合う。

「うん。外出許可を貰えたよ、めぇ」


彩花はオレを見て、ふふっと笑う。


「ほ、本当に！？」


そう聞くと、


「どこにいるか監視はつけるらしいけど、良いよって博士が言ってくれた」


この敷地内から滅多に出る事が出来ないから、ヤバイくらいに嬉しい。


オレのテンションはMAXまで達しているはずだ。


「嬉しい！」


「わっ！」


急に彩花に抱きついたから、彩花は体のバランスを崩して、

ばたーっんなんて音を響かせて二人は倒れた。


「ふふっ」


「あははっ」


そして倒れたまま、顔を見合わせて笑った。


―――――――――


手を繋いで、


鼻唄なんかを奏でながら歩く。


コンクリートで舗装された道路には、同じ高さの影が並んでいる。

目的地はなくて、ただただ外の世界を味わっていた。


外の世界は雄大だった。


“初めて”が多すぎて歩いているだけでも楽しかった。


そして、ピタリと二つの影が止まった。


立ち入り禁止と書かれた紙が、二人の前で揺れている。


「潰れちゃったんだね…」


「うん…」


二人の前に広がっているのは、廃墟とされた教会だった。


公園で、鳩に餌をやって戯れている雨丸を見ていた彩花が、ふと上に視線を上げて見付けた十字架。


めぇにそれを伝えると、行こう！と言って手をひっぱられた。


そして着いた所は、誰にも使われなくなった此処。


「入ろう…」


めぇは迷わず中に入る。


手を繋いでいるから彩花も一緒に、中へ足を進めた。



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