04/09 1000HIT お礼小説 第1弾

気がつけばもう、3000番代に入ろうとしていることに、驚きと寂しさを感じております霧堵です。

みなさんが来てくれているおかげなのです。
感謝いたします♪

と、同時に？
もっと交流の場を持たないと･･･と思っております。

HPの掲示板をこっちともリンクさせようかしら？？

 

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「今回、交通課に配属になりました。雨丸です」
「同じく、彩花です」

人懐っこい笑顔を浮かべて、雨丸と名乗った青年と、怜悧な雰囲気を崩すことなく淡々と彩花と名乗った青年。

彼らが。

急遽、交通課へ転属となった二人だった。










新入りが入ると決まったのは、夏も終わりの頃。

前触れも無く届いた。
一通の通知によって知らされた。

その通知には。

特殊部交通課に、普通部より一人移動が行われると言うものだった。

内容については。
いたって普通･･･とでも言うのだろうか。

功績と共に、移動がなされるというものだった。


それが、行われてみれば。

なぜか、二人になっていた･･････。










「始めに申し上げておきますね。まず、私達に触れることは許しません。まあ、話しかけるくらいは許して差し上げますが。仕事は基本的にすべて分かりますので、その辺りにおいて声をかけてくだされば、行っておきますよ。それから、めぇ･･･私のパートナー話しかける際には、必ず、私の許可を取ってくださいね。それと―――」

「あや。･･････僕は平気だよ？？」

「私が平気ではないので却下します」

「おい･･･」
王太が軽く声をかけるも、二人はなんら気付く様子もなく、会話を続ける。

「大体始めに伝えておけば、前よりはマシな対応を期待できるでしょうしね」

「でもね･･･」

「おいっ！」

王太はもう一度、今度は大き目の声で呼ぶ。

だが、気付く様子もなく、話を続ける二人。
後ろのほうからは夏が「度胸あるわねぇ」と言っているが、とりあえずは無視をする。

王太に言っている訳ではないのだろうが･･･。

まずは、この二人と話さないことには始まらないのだから。

だが、一向に二人はこちらに意識を向けることは無かった。

「めぇが気にすることなんて、何にもありませんからね。･･････なんならやっぱりここも止めて―――」

「お前らこっちを無視すんなっ！！」

「仕方がありませんね。何のようですか？　交通課班長さん」

彩花と名乗った青年が、はぁ、とわざとらしくはっきりとため息をつく様が余計に苛立ちを呼ぶが、まずは。

交通課のルールを教えるのが先だろう。

「ここに配属された以上は･･･」

「好きで来た訳ではありませんので。･･･それで？」

穏便に言葉を伝えようとする王太を、簡単にさえぎる。

そして。
さっさと言えとばかりの態度に王太の堪忍袋の緒が切れる。

「言いたい放題言いやがって。ここには、ここのルールってもんがあるんだよ」

「だから？」

「ここに配属されたなら、お前達もそれに習ってもらうぞ」

「面倒ですね」と呟いたかと思うと、「聞かなくても良いですからね」とわざわざパートナーに前置きし、淡々と答える。

「関係有りませんから。だいたい、あなた方のお守の為に配属されたようなものなんですよ。それを従うようにだなどと馬鹿馬鹿しい」

「いい加減にしておけ。ここは交通課で、彼は班長だ。君達も配属された以上は従う義務がある」

京平と呼ばれた青年がはっきりと言うが、彩花は全く気にする様子も無く答えた。

「ありませんよ」

「あるだろう。隊員なのだから」

寿と名乗った。
黒髪を頭の上でおだんごにした少女を彩花は一瞥する。

その視線に、先ほど以上の怒気、というよりも、すでに殺気が混じっていることに気付いた王太は急いで寿の前に立った。


「お遊戯学校出のあなたに何が分かるというのですか･･･っ」

小さく

本当に小声で落とされたのだろう。

多分聞き取れたのは。
めぇと呼ばれるパートナーの青年と、読唇術を心得ていた王太くらいだろう。

「お前･･･」

「僕達は、今日はこれで。･･････できたら、彩花の言葉を実践してくださいね。･･･では」

「帰ろうか」と言う雨丸の言葉に彩花は従った。

王太は。
呼ぶことは。

引き止めることは。

できなかった･･････。










「班長。彼らは一体･･･？」

「俺にもわからない。･･････一度、彩っぺに聞いてみるが･･･」

「はぐらかされそうですね」

「ああ、トラブルクイーンは口が軽そうに見えるが、その実ってやつだからな」

王太の言った言葉に、確かにとみんなが頷いた。

「これからですが、どうしますか？」

「どうも、こうも･･･。この調子にはできないだろう？」

「けど、班長っ！」

「今後は交通課の隊員になるんだ」

「どうにかなれば良いですね」

「だな･･･」

王太は答えながらも、先ほど感じた違和感について考えていた。





すこし。
気にかかるのは。

彩花と名乗った青年の。

最後に落とされた言葉。


お遊戯学校出とは･･･WSの訓練学校を出たこいつらか？

それとも。
特務課の訓練施設を出た。

寿か？


もし、寿のことだと言うのなら。


あいつらは。

一体･･････どんな存在なんだ･･･？



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