04/09 前話

『雪月花』の前になります。

王太＆綾乃の会話です。
読んでも、読まなくても。

話に関係性は･･･？　あまり無い、かと思います。

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王ちゃん。交通課の新人だけど・・・ 

聞いてるよ。普通科から一人入ってくるんだろう？ 

あれ、違う情報が行っちゃってるのねぇ。
交通課に入る新人は二人よ。 

二人？？
いや、普通科からの一人って来てたぞ。 

困ったわねぇ。
二人とも、今日、もうそっちに行くのよ。
渡ってる一人のデータもちゃんとあってるのか分からないし。 

おいおい。何やってんだか。 

それは、人事に言って頂戴よ。 

それもそうだな。
綾っぺ。とりあえず、名前だけでも教えてくれよな。 

えぇ！！
今資料持ってないから、分からないわ。 

分からないって・・・
二人って知ってたじゃねぇか。 

私も上から伝え聞いただけですもの。 

おいおい。
どんな新人を送り込んでくるつもりだよ。 

使える人材みたいよ。

分かるのそれだけなのかよ。

ごめんね。
王ちゃん。

いや。
綾っぺの性じゃねーし。
とりあえず、会ってみりゃどうにかなるだろう。

多分ね

まあ、どうにかしてみるさ。
じゃな、綾っぺ

ええ、王ちゃん
また、ね。









ごめんなさいね。王ちゃん。

私から伝えるわけにはいかないのよ。

彼らに科せられたものは。
重すぎて。

それ故に。

WSという存在そのものを揺るがす可能性を秘めているの。

でも。

王ちゃんなら。

彼らを。
変えられるかもしれないわ。


地獄と、絶望と、殺戮の中で生きてきた彼らに。

ほんの少しでもよいの。


できたら。
外の暖かさを。

教えてあげて―――。



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