06/09 キリリクで貰っちゃいました♪

七陽の珀華さまにいただきました。

1800HITの際にリクエストさせていただきました『彩雨in縁でお願いします。一緒に浚われてるので、真音も生きてるみんな仲良し？？が良いなぁ。 』とお願いしまして、書いていただきました。



続きです

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ゾクッ……


「…っ！」


（なっ…何だ！？）


急に寒気がして、自分を抱き締めるようにギュッと体を縮ませる。

「…何してるんですか、真音？」


顔を青くした真音を怪訝に思い、彩花は眉をしかめて問いた。


「いや…何て言うか、こう…黒い感じっていうか寒気っていうか…」


「…あぁ…」


（めぇが今ボクと同じこと考えてたから、それを感じたのかな？）

「…なぁ、あんまりこう言った事は聞きたかねぇけど…」


「何ですか真音？」


「雨丸ってさぁ…もしかしなくても、オマエよりタチ悪いのか…」

どうやら、さっきの寒気の正体が誰からのモノなのか感付いたらしい真音に、

彩花は軽く舌打ちをしてから答えた。


「ふふっ。どうでしょうか？ボクとめぇは似てるから…どちらがどちら以上とかは分かりませんね」


「…」


真音は彩花のそれを疑うようにジッ…と何も言わずに彼の目を見た。


彩花はふふっと笑いを溢してから、見つめてくるその瞳の持ち主と同じ様に、何も言わずに見返した。


秒針があと一周もすれば、１０分が経つだろうという時に、扉が開く音が聴こえて、
目を動かして入って来た者達を確認する。


「たっだいまぁ♪」


「彩花、真音、ダージリンの紅茶煎れてきたよ」


「お帰りめぇ、蜜歌。それとありがとう」


（蜜歌のヤツまた頬染めやがって…）


さっきまでの沈黙は何処えやら。


今度はムスッとした表情で自分のパートナーを見つめた。


「あっ！クッキー忘れて来た！」


「ほっ、本当だ！ボク取って来るよ。みんな先に紅茶飲んでて」


そう言って蜜歌はまた部屋を出て行った。


「彩花、はいどうぞ！蜜歌が煎れてくれたんだよ」


「うん、美味しい」


「はい、真音はこの青いコップ」


ニコッと笑って渡されたそれに、何の疑問も覚えなかった。


そのせいだ。


今着ている服に染みが出来ているのは。


どうしてついさっきまで考えていた事を忘れてしまっていたのだろうか。


ジロリと目の前を人物を見れば、
どこかで見た覚えのあるそれ。


「ふふっ♪何してるの真音？服汚したら蜜歌に怒られるよ？」


「なっ！？テメーよくも騙してくれやがったな！何が紅茶だよ！！こんな不味いもんが飲めるか！！」


少々半泣きになりながら雨丸を怒鳴る真音。


よっぽどそれが不味かったのだろう。


まぁそれもその筈だ。

実は真音が口にしたのは紅茶ではない。


普通の人間なら先ず飲める代物ではない物だ。


そう。


牛乳をベースに、醤油と砂糖が何とも言えない具合に混ざり合ったあれだ。


「うっ…吐きそう…」

真音の様子を見て、無邪気に笑う雨丸。


そして真音は確信した。


（コイツ等とつるんでたら命がいくつ有っても足りない！絶対オレのことオモチャだと思ってやがるな）


悔しそうに下唇を噛んで、


「くっそーっ！オマエ等覚えてやがれ！！」

叫びながら部屋を出て行った。


この時真音は大切な事をまた忘れていた。


「あーぁ…真音行っちゃったぁ」

ぷくぅ…と頬に空気を溜めてつまらなそうに呟かれた声。


「めぇ、少しイジメすぎたんじゃない？それにしても…真音は馬鹿だね」


「ねぇ。ここ、真音達の部屋なのに。…あっ！そう言えばこの前彩花が言ってた事の意味分かったよ！」


「ふふっ…良かった。やっぱり僕等は瓜二つだね」


「うん♪でもオレは世話好きな蜜歌よりいびり甲斐がある真音かな？」


「ボクも真音は好きですよ？蜜歌とは違った愉しさと可愛さがあるから」


煎れたてのお茶をすすりながら、お互いに顔を見合わせて笑う。


真音が大切な忘れ事に気付くまで、あと三分――――… 






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