06/29 キリリクで貰っちゃいました♪

花朝月夕の冬木　夏葵さまにいただきました。

4444HITの際にリクエストさせていただきました『あのまま何事も無く成長？して二人とも特務課に配属になっていたら？』とお願いしまして、書いていただきました。

まずは、配属先が特務課に配属！
配属先で・オリキャラ班長視点の彩雨？

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◆◇◆◇

～特務課班長


俺が特務課の班長になって十数年経つ｡

多くの人を殺してきたが恐怖を忘れるまではいかないがが､薄れてきたと感じている｡


･･･ただ麻痺をしてしまってるだけだと思うが･･･｡






「本日より此方に配属になった彩花です｡」
「雨丸です!」


凄く似ていない双子が部下になった｡
書類を見せられて直ぐに若すぎではないか?と上層に談判にいった｡この仕事は所謂汚れ役だ｡必要とする癖に誰もが嫌悪する｡迫害の対象となる｡人を殺すのは大人でも辛い｡

罪悪感｡
恐怖心｡
不安｡
命の重さ｡

そんな物に潰されそうになる｡

なのに上層部は「そういう訓練をしてきた特別な子だから」と跳ね返した｡
意味わからねぇー･･･｡普通の子達にしか見えねぇのに

雨丸という子の方が兄であるらしいのだが､彩花という弟の方が面倒をみているようだ｡



「俺はここの班長だ｡宜しくな｡」

と握手をしようと近くにいた雨丸に手を差し出した｡雨丸もにこっ､と笑って手を差し出そうとした｡


バチン


「めぇに触らないでください｡」


が､彩花に強い視線で睨まれ手を弾かれてしまった｡

数々の修羅場を潜り抜けてきた俺でも背筋が震える程の恐怖を感じさせる殺気｡
【怖い】

「な･･･､」
「貴方方と仲良くするつもりはありません｡」
「彩花･･･?」

未だ戸惑い気味の雨丸の手を引きながら彩花は用意された自分の机に着いた｡


それきり彩花は俺だけでなく他の班員とも話をしなかった｡

彩花は優秀だった｡

彩花は体力面は雨丸に劣るものの頭脳はかなりのものでどんな書類も説明せずとも理解し勝手に処理していたから､言葉を交わす必要がなかった｡
雨丸の方は他の班員にも話しかけたりして仲良くしている｡（後で彩花から殺気の籠った視線を向けられるが無邪気な雨丸の笑顔を無視できる奴はいなかった）
彩花は殺人の任務もあっさりとこなした｡何の急遽もなく｡
一瞬の内に十数人の第一級の犯罪者達が血を身体中から吹き出して死んだ｡
しかし彩花は一度足りとも雨丸には手を出させなかった｡
「汚いじゃないですか｡めぇが汚れちゃいますから」と殺した犯罪者の血にまみれながら笑う彩花に俺は心底恐怖した｡

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彩花は雨丸をもの凄く溺愛しているのが端から見ていてもよく分かる｡

双子､という存在が近くに居なかった為この執着心が普通のものなのかわからないが､彼らはパートナーとのシンクロ率を上げるための研究の末にできた産物だと上層部は言っていた｡渋っていたがその研究についても詳しく教えて貰った｡
『ＥＮＩＳＨＩ』
人工的に「栄児」を造り出す研究


上層部は腐ってしまってる｡
と､痛切した｡

人間を殺すために人間を作る｡
それも自然の摂理に反した方法で人間を造り弄り､自我が形成する前に教育する｡自分たちの都合の良いように｡
初めから作られていた､定められたパートナー｡





「どうしました?班長」

気が付くと俺のパートナーが目の前にいた｡楽天的で涙脆くて､優しくて強い｡
誰かに初めから決められてパートナーになった訳ではない｡勿論どうしようもなく合わないと感じることはある｡が､そんな一致や不一致を全部引っ括めて俺はこいつだけのパートナーでありたいと願う｡俺のパートナーはこいつだけだ｡

「なんでもねぇよ～」
「はぁ､無理しないで下さいよ｡貴方に倒れられでもしたら皆迷惑するんですから」
「はいはい､分かってるって｡お前が俺のことを愛してるってことは」
「愛してません////!!」


直ぐに真っ赤になるこいつをからかうのは楽しい｡

プンプン怒って待合室に向かうパートナーの背をクスクス笑いながら追いかけた｡

そのとき


ビーーーーーーーー


警報がなった｡

特務課出動の合図だ｡





「犯罪組織ヴォルガーの下っぱが逃走した｡」

此処､WSの反対勢力であるヴォルガーは殺人だろうが戦争だろうが金さえ積まれれば何でも請け負う犯罪組織だ｡
かなり強大で､尻尾を掴まさない｡掴んでも下っぱぐらいなものだ｡その上やけに団結力が強くアジトの場所を言おうとしない。もしかしたら彼らは捨てゴマで本当は知らないのかも知れないが｡
しかし今回脱走した下っぱは下っぱでも連絡係だ。
もしかすればアジトの場所を知っているかもしれない｡


「今回の標的は一人｡ヴォルガーのアジトを知っている可能性があるので殺すな｡以上｡」

連絡はこれだけ｡

此だけで通じちゃう業務連絡もどうなんだろうかと思わないでもないが･･･


「「「了解」」」


今回､特務課に残っていたメンバーは例の双子と俺のパートナーと俺だけ｡

犯人を殺害するのはそう難しくない｡隙をつけば一人でも出来る｡
だが生け捕りは難しい｡隙をついても抵抗される｡上手く気絶させられれば良いのだが･･･｡



「今回は僕たちだけで行きます」

彩花がすっと手を上げて言った｡
「っ･･･、ちょっと待て!今回の標的はただの連絡係だがなかなか手強いし、それに」


殺してはいけないんだ、と言おうとしたのを遮って彩花は

「大丈夫です｡殺しません｡･･･ちょっと､この標的には個人的に恨みがあるもので」

と笑っていない顔で笑いながら言い雨丸と待合室を出ていった｡






暫し（特務課班長としてあるまじき事だが）ポカンとしてしまい､先に我にかえったパートナーに気付かされ後を追った｡



「あいつら大丈夫かな･･･」

「班長が寝惚けてベッドから落ちる確率より高確率で大丈夫だと思いますが」
「Σ(O△O;)なんでそんな確率知ってんの!?」

冗談めかした口調で言う癖に目は心配そうだった｡
「心配なんだったら追いかけるぞ!お母さん!」
「!!誰がお母さんですか!」

まったくあいつらは､命令違反とこいつを心配させた罰､しっかり受けてもらうからな!!お父さんに!






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