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リク小説の続きです。

これで、終わり･･････？？？

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一般施設から始まり、司令室、訓練室、と粗方の施設を回ったというのに。

 

今日、というこの日。

何故か、人気が少ないことが気になる。

特に、司令室等には一人は必ず、役員が居るはずなのに、何故か空。

どうも、頭のどこかで警鐘が鳴っている様な気がする。

が。

ここに居るもう一人の栄児である狼はなんとも思っていないようだし。

気のせいなのかもしれないが。

 

 

 

 

刑事課に訪れたことで、何故か案内人が二人になった。

まあ、それについては分かりやすいといえるだろう。

綾乃が案内を頼んだということで。

何故、王太が頼まれていて、この私ではなかったんだと、勝手に途中から案内人に割り込んできたのだ。

「構わないでしょうか？」

と王太が告げると、貼り付けたその笑みのままに、「構いませんよ」と彩花は答えた。

その裏で。

告げられた際に、その瞳が裏腹に。

どこか。

面白みをたたえていた。

 

 

 

 

案内の最後に、何故か交通課へ行くことになった。

それについては彩花が是非にと告げたこと。

王太は了承を返し、三人で交通課へと向かう。

 

 

これが、最後。

遊びの結末に繋がる道―――。

 

 

 

 

王太が部屋へ入ると開口一番に「遅いっ！」という怒鳴り声が聞こえた。

綾乃の声に聞こえたことから、何かあったのかと慌てるが･･････。

「ちょっと、王ちゃん。呼び出しときながら２時間も待たすってどう言うことよ！」

「は･･････？」

一瞬、綾乃から言われた言葉が理解できなかった。

 

呼び出す？
俺が？
綾っぺを？

だって、呼び出したのは綾っぺのほうじゃねぇか？

 

「いや、どういうことだ？　綾っぺが今朝俺を呼び出したんだろう？」

「ええ！？　私は今日の午前は休みよ？　午後、･･･そうね14時くらいに来たんだもの。朝早くに、王ちゃんを呼び出せるはず無いじゃない！」

「いや、だって綾っぺの声だったし。･･････そもそも、じゃあ、この彩花って男のことをどう説明するんだよ？」

「彩花･･･？　この男って･･････」

綾乃は言われるままに、狼の隣に立っている彩花を見る、が･･････？

「知らないわよ。誰、･･････？」

「はぁ！！？？」

知らないって、どういうことだ？
だって、綾っぺの部屋に居たんだぞ･･･。

 

 

「おい、これはどういうことだよっ！！」

王太が彩花に怒鳴り付ける、が。

狼の隣にはもう居ない。

そこに･･････。

 

 

「あー楽しかったっ！」

のんきな、ほんわかした声が落ちる。

 

 

 

 

 

一斉に注目を浴びたのは。

今まで、パソコンを覗き込んでいた。

雨丸。

その隣には、先ほどまで王太と狼が案内をしていた、彩花。

そして、もう一人。

先ほどまでは室内に居なかった、はずの･･････。

金髪の青年が立っていた。

 

「もう、彩ってば。蜜歌も声、すっごくうまいんだもん。とっても楽しかったよ。この映像、後でまた一緒に見ようね！」

「そうですね、確かに蜜歌は上手かったですよ」

「えっ、ほんと？　ありがと」

「でも、こんなに簡単に引っかかるとは思わなかったんだけどなぁ」

「まあ、栄児ですからねぇ」

言葉に、たかが･･･という言葉を含ませたのは彩花。

「そうだよ、僕らとは違うんだから」

肯定したのは、蜜歌と呼ばれた青年だった。

「でも、期待してた、ってのもあったんだよ？」

「そうですか？　楽しむために、ここに居たのに？」

「うん、まあ。それは、そうなんだけどね」

 

 

「どういうことなんだ！　雨丸」

「う～ん？　簡単に言っちゃうと遊びかな？」

王太の鋭い、怒りのこもった声に。

雨丸ののほほんとした声が、さっくりと返事を返す。

 

 

「えっとね？　まあ、短時間だからばれないだろうとは思ってたけど･･････。一応自己紹介から？」

いつもの柔らかい声のままに、雰囲気だけを変えて。

「特殊部隠密課ENISHI所属、班長補佐　雨丸です。どうぞよろしく、表のメンバーさん？」

驚いた表情の、王太。
愕然とした表情の綾乃。

そして、何のことなのだろう？という雰囲気を持ったまま間の交通課のメンバーに狼。

「めぇが名乗りましたしね。私達も」

「特殊部隠密課ENISHI所属　蜜歌です」

「私が、ENISHI　班長の彩花です」

「隠密課、が･･･本当に存在したなんて･･････」

「知りませんでした、か？」

綾乃の落とした小さな呟きに、彩花が返す。

「まあ、内輪の話はそちらでどうぞ？　私達はこれで失礼しますし」

ねぇ、めぇ？っと優しい声て彩花は雨丸に話しかける。

「うん。満足したし。また、ね？」

「バイバイ、王太班長」という雨丸の声と共に、姿が消えてしまった、三人。

 

 

 

 

その日のうちに、雨丸の情報は交通課はもとより、WSの閲覧可能な情報の中から消えていて。

交通課に居たということが。

すでに幻のようになっていた。

 

しかし。

あいつが居たという事実は、交通課のメンバー全員が知っているのだし。

なにより。

彩花の残した言葉が、深く、残っている。

 

あげませんよ？っと。

 

笑顔で酷薄は雰囲気をかもちだすということを行って見せたのだから。

きっと、あいつらにとってもこちらが印象に残っているということだろう。

ならば。

 

あの子供のような雰囲気を持つ雨丸を奪うことは出来るだろうか？

と埒の明かないことも考えてみるのだが。

 

それよりも。

次に見つけたときには。

今回のことの落とし前を絶対に着けてやる！

それが今のところ、交通課のメンバー共通の意思。

 

情報に遊ばれて。
蜜歌と呼ばれた青年の声に騙され。
彩花には一日を潰されて。

 

ぜったいに、あいつらをぎゃふんと言わせないと気がすまないっ！！！！！





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