04/30 1555ＨＩＴ 由宇さまへ捧げる

キリ番、1555を踏んでくださった、由宇さまへ捧げます。

リクエスト内容
黒彩×雨で,
彩花→雨丸に依存。雨丸→彩花に対して卑屈なかんじな小説

とは言いつつも、なんだかリクエストとはかなりかけ離れてる気がしてなりません。
雨丸も登場予定だったんですが･･･。

登場してません。

すみません。
気に入らない場合は書き直しますので。

黒彩になってるでしょうか･･･？？？

 

---

思い出の中のあなたは。 

いつも。
いつも。 

誰よりも幸せを求めて。
誰よりやさしさを求めて。 

傍らに居た。 

今のあなたは。 

離れていた時間をすべて忘れて。 

激しいほどの暗い。
憎悪という感情を忘れてしまったけれど。

時折見せていた。 

誰かのために。
祈るような。 

悲しみを堪えて前を見据えるような。 

そんな。
私達以外の。 

誰かのための思いも。
忘れてしまった。 










「よかったの？　彩花」 

たまたま。
あれ以来ずっと一緒だった雨丸が傍らに居ない性か。 

蜜歌が尋ねてきた。 

「何が、ですか？」 

「分かってるくせに」 

間を置かず、言い返してくる蜜歌。
彩花は、くすりと小さく笑みをこぼすと答えた。 

「蜜歌には、幸せそうに見えませんか？」 

「見えるよ。でも、だから･･･聞いてるんだよ。･･････封じちゃって良かったのって･･･」 

「そうしてあげないと。めぇはいつまでたっても引きずってしまいますからね」 

「引きずってたって。めぇはあっちに付くことなんか無かったと思うよ」 

なぜ？という瞳で見つめてくる彩花に、蜜歌は微笑んで答える。 

「だって、あれだけ憎んでたんだから」 

今まで。
明るく穏やかだった蜜歌の声が、口調が、暗く沈む･･････。 

落とされる言葉は、まるで深遠の闇を呼び込むかのように暗い。 

それは。
ここに居る者は誰もが持ち合わせている。 

憎しみの欠片。 

「そうですね。･･････でも、忘れなかったでしょうから」 

彩花は蜜歌の言葉を肯定し。 

それから。
少し、寂しそうな表情で。 

「それではだめなんですよ」と彩花は小さく落とす。 

小さく。 

小さく。 

音にされた意味は、多分。 

伝えるつもりがなく。
無意識のうちに落とされた言葉。 

蜜歌は。 

自身の問いの答えを。
はっきりと理解した。 










めぇは。 

私のパートナーです。
私の半身です。 

WS（あなた達）の仲間ではありません。 

絶対に。 





すべてを取り戻して。 

やっと隣にたって歩むことができるようになったというのに。 

私以外のに心を向けるなど認めない。 

それでも。 

それが。
憎しみなどの、負の感情であったなら。 

私は受け入れられたのかもしれません。 

でも―――。 

あなたは。
幸せを祈った。 

よりにもよって。
私からあなたを奪った彼らのために。 

それが。 

あなたの気持ちでも。
あなたの思いでも。
あなたの願いでも。 

私は認められません。 





私達以外のために、祈るなら。 

願うなら。 

あなたの心であろうとも。 

私は奪い去って。 

すべてを消してあげましょう。 



たとえそれが。 

あなたを変える行動だとしても。 

私は躊躇いなどしない 。





絶対に･･････。





web拍手を送る