05/01 キリリクで貰っちゃいました♪

七陽の珀華さまにいただきました。

888HITの際にリクエストさせていただきました『彩雨in縁 でその後二人が交通課の人間とであったら？で。出会う相手は、誰でも良いですｖ全員でもかまいませんし。希望としては『幼心』の続き？でお願いします。』とお願いしまして、彩雨in縁＋王太を書いてくださいました。



班長と会って。でも、きっぱりと縁を取ってる雨丸が好き。
いや、この展開が大好きかも、ですね。

きっとあの後でプリクラ機買ってみんなで写真作って楽しむんでしょうね。

ほんとにありがとうございます♪

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青い、


青い空。


ワタアメみたいな白い雲がその青に映えている。


―――――――――


ハニーブラウンの瞳が自分を見つめていて、


その熱い眼差しに気が付くのに、少し時間が掛ってしまった。


「オレの顔、何か付いてる？」


そう笑って聞けば、彩花も笑ってくれる。


「ねぇ、めぇ。デート、しよっか？」


紫の綺麗な髪が、朝の光でキラキラと輝く。

皿にのった、マーガリンを塗った焼きたてのトーストと、ミルクと砂糖が入ったコーヒーがテーブルの上に並んでいて、

丁度トーストを持っていたから、それをポロリと落としそうになった。


「でっ、デート！？」

聞き返せば、彩花は、


「そう。久し振りにめぇと遊びたいなぁって思って」


起きて１０分も経っていないから、頭が上手く働かないことも手伝って、急に提案してきた彩花に何も言えなかった。


「行こう！」


そしてガタンッと椅子を鳴らして立ち上がった彩花が、


オレの手を掴んで――


縁の外に向かった。


――――――――――


春先の、まだ冷たい風が頬を優しく撫でて通り過ぎる。


行くあても見当たらなくて、なんとなく歩いているとよく知った場所に来ていた。


「めぇ、この建物には何があるの？」


縁に外出の許可を得られなかったのに、オレの手を引っ張って無理矢理出て来た彩花。


そして、今目の前にあるのは高くそびえ立つデパート。


「服とか靴とか…ん～…色々な物があるかな？」


彩花は雨丸と同じ色の瞳を輝かす。


デパートに来るのは初めてらしく、ウキウキした様子が伺える。


（可愛いなぁ…）


雨丸はクスッと笑いを溢してから、彩花の手を引いた。


「行こう！彩花」


「うんっ！」


そうしたら、彩花は嬉しそうに顔を綻ばした。


でも――――、


（あれ…？）


気のせいか、その表情に紛ってほんの少しなんだけど、悲しくて、寂しい…そんな感じが見えた気がした。


気になったけど、


聞いてはいけない。


そんな気がした。


―――――――――


「ふふっ。めぇ、これ愉しいね」


「うん！でも彩花は本当に知らない事ばっかりなんだね。あっ、こっちの方にしようよ！」


「ん――…」


「お願い！」


少し上目遣いで彩花の顔を覗き込む。


「ボク的にはこっちの、めぇが変顔している方がいいのに……でも…仕様がないなぁ…」

惜しみながらも、雨丸が指差している所をタッチペンで押す。


「それで決定！」


「うん。めぇ次は何？」


「次は裏で落書きだから外出よ」


彩花の服を掴んで、カーテンを捲って外に出る。


（プリクラ機…これ欲しいなぁ…いつでもめぇと写真が撮れるし…うん。買わせよう！）


こっそり心で思う。


めぇとこれからずっと一緒にいたい。


でも―――…


あまりにも一緒にいない時間がありすぎたんだね、めぇ…。


落書きが終わって、プリントされたシールが出て来た。


それを雨丸はハサミで二等分して、はいっ！と彩花に手渡した。


「蜜歌にもあげなくちゃね？きっと泣いて喜ぶよ」


「ダメだよ、めぇ！これだけはあげちゃダメ！」


「何で？」


「だって二人だけの初めての記念だから」


「だから、ね？」と笑った彩花。


まただ。


笑ってるのに笑ってない。


「彩…っ！」


彩花の表情を見ると少し辛くなった。


だから今度は聞こうとしたのに…。それが叶う事はなかった。


彩花の向こう側のモノが目に入って――。


繋いだ手が―――


さっきまで絡まってほどけなかった糸が、ハサミで切られた様に、


ぱっと…離れた。


「ごめっ…彩花…」


雨丸はポツリと言葉を残して、人混みに消えて行った。


「めぇ…」


けれど彩花は雨丸を追い掛けようとはしなかった。


哀しみが浮かぶ瞳を一度伏せてから、雨丸とは逆の方向に歩き出した。


―――――


「班…ちょ…？」


自分よりも小さい少年を、


追い掛けて、


追い掛けて―、


追い掛ける――。


何故こんなに必死になっているのか、自分でも分からない。


裏切り者であるオレが班長に会っていいはずがない。


ましてや、オレは敵と言う立場にいるのだから。 





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