05/06 キリリクで貰っちゃいました♪

sweetnessの那奈さまにいただきました。

2700HITの際にリクエストさせていただきました『小説希望です。彩雨in特務課＋交通課でCPは彩雨←王が良いです』の続きです。

---

彩花の言葉の意味がわからず辺りを見回すと、自分以外の者がすべて気絶して倒れているのが目に映った。


「っ!?…くそっ！捕まってたまる「彩花！おまたせ！」


「なっ!?…ぐはぁっ!!」


男は彩花に向けて機関銃を撃とうとしたが、人質を外に逃がして再び窓から戻ってきた雨丸の見事な飛び蹴りにより数メートルほど飛ばされ、再起不能の状態になった。


「彩花！大丈夫？怪我してない!?」


雨丸は、飛ばした男の方は見向きもせず、真っ直ぐ彩花の元に向かう。


「うん、全然大丈夫だよ。」


「よかったぁ…！…犯人は全員片付いたからこれで仕事は終わりだね！」


「そうだね、後は普通科の人に任せてボク達は帰ろ「雨丸！！」


「…ちっ！！」


王太が倉庫内に入ってきて会話を邪魔したので、彩花はあからさまに嫌そうな顔で大きく舌打ちをする。


「…おい…今、お前舌打ちしただろ…。」


「…何の事ですか？…ボクに因縁をつけるより仕事をしてください。
あなたの言う通り、一人も殺してませんから、ちゃんと捕まえておかないと逃げてしまいますよ？」


毒気のこもった笑顔でさわやかに言うが、所々言葉に棘がある。


「言われなくともするっつうの！本当に嫌味ったらしい奴だな！…雨丸も大変だよな、こんな奴がパートナーじゃ。」


「…めぇに迷惑はかけていません。…あぁ、もしかして嫉妬してるんですか『元パートナー』さん？嫉妬は醜いからやめた方がいいですよ？」


「嫉妬じゃねぇ！だいたいお前は…！」


「彩花、班長も！喧嘩は駄目ですよ！」


雨丸は慌て２人を止めようとする。


「大丈夫だよ、めぇ。こんなのは喧嘩の内に入らないから。普通にこの人と話してるだけだよ？」


「えっ!?そっ、そうなの？」


雨丸を諭すように、頬に手をのせて優しく言う。


「…よくもぬけぬけと…。ていうか、その手はなんだ。触れる必要ねぇだろ。」


王太の呟きは、雨丸には届かず、彩花は聞こえていたが普通に無視をした。



「…めぇ、もう帰ろうか。…もちろん構いませんよね、王太班長？ボク達はちゃんと命令されたことはしたんですから。まさか、さらに何か仕事を押し付けはしませんよね？」


「………もう、…好きにしろ…！」


彩花の脅迫染みた言葉に怒りを覚えたが、また雨丸に心配をかけるわけにはいかないので、顔に青筋をたてつつも極めて冷静に言う。


「めぇ、もういいみたいだから帰ろうか。」


「えっ!?あ、彩花！…すっ、すいません班長！お先に失礼します！」


彩花は雨丸の手を引いて歩き出し、雨丸もあわてて王太に挨拶をしてからそれに続いて倉庫から出ていった。



―――――――――




「…班長！犯人達は…っ!?……ど、どうしたんだ…？」


入れ違いに東と京平が中に入ってきて、犯人がどうなったのか聞こうとしたが、王太のいかにも不機嫌な様子を見て動きを止めた。


「…何があったかはわからないが、今は近づかない方がいいな…。」


「ああ…。」


京平が冷静に状況を判断して言うと、東も冷や汗を流しながら頷いた。


結局、それから一日中王太の機嫌は元に戻らなかった…。



fin 





web拍手を送る