03/28 受け取っていただけるかな？？

ちょぼちょぼと進めていたのですが、一応完成しました。

気に入っていただけるとうれしいです。

彩雨メイン？？です。
黒雨でもあるけど･･･。

というか、なぜか王太視点です･･･。



ラミィさま
受け取ってくださいな♪

返品可？！
決めてはおりませんが、コメントをいただけると嬉しいです。

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何の前触れもなく。
いきなり交通課に押し入ってきた、数名。

何の様かと目を向けると･･･。

銃をこちらに向けた状態で、ただ“砂沙　雨丸”を出せと硬い声を言い切った。




「理由の提示もなく、それだけで、連れて行かせられるわけないだろうが！　そもそも、お前たちは誰た！」

メンバーの前に、銃の前に立ちはだかり、班員を守るように、王太は言い切る。 
しかし、相手は特務課だと名乗ったきり、雨丸を出せとしか言わない。

また、WSの特務課だと名乗っているにもかかわらず、交通課のメンバーに向けた銃を下げることもしない。



これではらちが明かないと、王太がもう一度声を掛けようとしたとき、新たな人物が交通課の部屋へ入り込んだ。






目に飛び込んだのは漆黒。






WSの制服ではなく、和装。

それも、まるで喪服のような黒の袴を着ている。


関係者以外入り込むことは不可能。

つまり、WSの人間なのだろうが･･････見覚えは無い。





漆黒の髪をひとつに縛り、怜悧な雰囲気をまとった彼は、軽く右手を振り上げると、一瞬にして交通課のメンバーに銃を向けていた特務課の人間を昏倒させてみせた。



 
「お前、何者だ･･･」

「ひどい言われようですね。あなた方が危険そうでしたので助けて差し上げたというのに」


確かに、状況だけ見れば、銃を向けられて脅されていたように見えたのかもしれない。

だが、声をかけることもなく、昏倒させる。
どう考えてもまともな行動とは思えない。



「まあ、そんなことはどうでも良いんですよ」

有無言わせず王太の隣を通ると、そのまま声をかける。

その後ろに立っていた、砂沙　雨丸に。









「めぇ。遅くなってしまいましたか？」

「ううん。そんなことないよ」

「そうですか？　それは良かった。少々騒がしかったので、心配してしまいました」

「僕も動いちゃったから。･･･ダメだった？？」

「いいえ。すべてはめぇの好きなように」

「あやに怒られるかと思った」

「僕がめぇに対して怒る筈がないでしょう？」

「そうだよね。大好きだよ、あや」

「僕もめぇが大好きですよ」



場違いなほど明るく声をかけあう二人に、話しかけるものは、居ない･･･。

いや、いつもとは全く違う話し方の雨丸に声をかけることが出来ない。



一歩引いたような立場から、話しかけてくる。
ちょっと抜けてて、ドジな雨丸。

満面の笑みで、見知らぬ誰かに甘える。
子供のような雨丸。

同じ人物だというのに、頭が全く納得してくれなかった。




「じゃあ、行きましょうか」

「うん。そうだね」



何処へ行くつもりだと、声を上げようとするが。

開けた口からは音がこぼれることは無かった。



「邪魔はできないようにしておきましたからね」

「すごいや。準備万端だねっ！！」

「では、行きましょうか？」

「うん。あ、そうだ･･･」



「さようなら、班長？」



いつものよな、控えめな笑顔ではなく。

禍々しいほどの、満面の笑顔。



それが、王太が見た最後の雨丸の姿だった。



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