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This blog is Written by 基己 霧堵,Template by ねんまく,Photo by JOURNEY WITHIN,Powered by 忍者ブログ.
高速エイジ。二次創作のブログサイト 今のところはCP彩雨で黒雨推奨!? 王道の王雨は無いでしょう・・・
プロフィール
HN:
基己 霧堵
年齢:
38
HP:
性別:
女性
誕生日:
1986/03/24
職業:
会社員
趣味:
創作?
自己紹介:
一度は遠のき最近また二次創作に走っている人間です。
ガンダムSEEDにコードギアスLOVEだったのですが、今現在は高速エイジにはまり気味。

出来るだけ、毎日?はムリでも週3くらいが目指せたらよいなぁと思ってます。

高速エイジの彩雨が大好き。ついで黒雨。でもやっぱりCPリングは彩雨のみかもしれないかなぁ。
in縁とか、雨丸裏切り設定等、結構王道?からは外れてってる感じで。

そのうちHPにもupしていきます。基本的にはブログでupされた内容をそのまま持っていくと思うかな?

一言でもコメントをいただけると大変喜びます。

あと、話し相手?募集中。
二次創作を話せる人、霧堵の話を気に入ってくれた人、だれでも気軽に連絡してください。
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コメントを入れてくれると霧堵が大変喜びます。あと、数件、項目が追加で登録できるようにしてますので追加したいなと言うものがありましたら、どんどん入れちゃってくださいvv
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七陽の珀華さまにいただきました。



『始まりはイマ此処から』の続き



下手をすれば捕まるかも知れない。


けれど、それでもそんな事はどうでも良かった。


追い掛けなければいけなかった。


「はぁっ…はぁっ」


着いた所は屋上だった。


いつもなら沢山の人で賑わっているのに、今日は人がいない。


まるで、こうなる事が分かっていて仕向けられたような―…


息を整えながら、一歩、また一歩とゆっくり足を進める。


「班長…」


静寂の中、静かに響く音。


「…やっぱり来たのか、雨丸…」


背を向けていた少年がくるりとこちらを向いた。


向けられた笑顔は前と少しも変わらない。


泣きたくなる。


言いたい事は一杯あるのに、

でもそれが何だったのか分からなくなって、何も出てこない。


「お前は元気だったか?今でも笑ってるか?」


何も言えないでいたら王太が先に口を開いた。


「泣くなよ雨丸~…」


いつの間にか泣いていたらしくて、王太が少し困った表情で自分を見ていた。


たっ…と靴を鳴らして寄って来た王太が雨丸の涙を拭ってやる。


「ごめっ…ごめな…さい…」


「うん…分かったから、大丈夫だから」


蛇口が壊れた様に溢れて止まらない涙は王太の服を濡らす。


「大丈夫だから」と何度も繰り返される言葉に、いつしか安心して涙が自然に止まっていった。


「なぁ、雨丸…。お前はこれからどうするんだ…?」


落ち着いた雨丸に聞く王太の瞳は真剣で、優しいものだった。


「オレは…」


縁に行ってからずっと自分でも考えていた。


これから自分がどうしたら良いのか。


「オレは、縁に戻ります」


決めたのは自分。


これが何を意味するのか分かる。


「オレなりに、縁を変えて行きたいんです。班長はきっとオレ達の事をおじい様から聞いていますよね?」


「あぁ…」


「オレはWSのミンナみたいに綺麗じゃありません。でも、班長や沢山の人に大切な事をいっぱい教えてもらいました」


だから、オレはオレと同じ者達にそれを教えなくちゃいけないんです、と雨丸は言った。


良い事と悪い事を。


それをオレ達が知っていても、誰も咎めようとする者はいないから。


咎めれば、死ぬ。


弱者は強者に逆らえない。


強者が絶対で、弱者がそれに逆うものならば、弱者だけでなく周りにも被害を与えてしまうから。


だから誰も互いに干渉しないし、興味も持たない。


「お前が決めた事なんだな?」


「はい!」


誰かに強制されたりなんかしない。


「オレは班長達の事が大好きです。でも…守らないといけない人がいるんです」


一緒にいなかった時間が長すぎた。


久し振りに会った彩花は少し恐かった。


会った事すらない、知らない人みたいで――

彩花を自分が追い詰めてしまったんだと思い知らされた。


「雨丸、お前のやり方で縁を変えて見せろ。オレは何が在ろうともお前の味方だから」


「班長…」


「あっ…でも氷魚にだけは気を付けろよ!襲われっぞ!」


「ははっ。それは班長や狼さんの方ですよ」


「狼は兎も角オレがんなヘマするか!」


「それもそうですね」

冗談を交しながら笑い合っていると、


「…双子ってもんは、どんなに離れていたって繋がってるもんなんだろ?」


突然王太が顔付きを変えた。


「えっ…?」


「これを仕組んだのは彩花だ」


雨丸は目を見開いた。


「彩花が…?」


「オレ宛ての手紙に、今日一人で此処に来いと書いてあった。返したいモノがあるって」

「返したいモノ…ですか…?」

「あぁ。それはお前だ、雨丸」


「オレ…?そんな…どうして…」


「それは本人に聞け。行け雨丸っ!今のお前なら何があろうと大丈夫だ」


「…はい!班長、ありがとうございました!」


雨丸は駆け出した。


あの表情の意味がやっと分かった。


屋上で見た空は、青い、青い空。


そこにはワタアメみたいな雲が浮かんでいて――


目覚めた時に見た空と似ていた。


縁に来てから、今日もいつも通りの朝が来て、


でも何故かそこには変な違和感あって――――。


「彩花っ!」


雨丸は走る。


もう彼を傷付け、

独りにしたくはない。

オレは君との約束を守るよ。


その為に、班長を追い掛けたんだから。


もう離したりしないから…。

孤独なんか味あわせたくなんかないんだ…―


「行かないで、彩花」


オレから離れてなんかいかないで―――――っ! 





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